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コンクリート舗装の特徴とメリット・デメリット

コンクリート舗装は種類が豊富で、道路や駐車場、工場や資機材置場など幅広く使用されています。耐久性が高くメンテナンスがほぼ必要ないなどのメリットがある一方、施工期間が長く、初期費用が高いなどのデメリットもあります。コンクリート舗装について下記のような疑問がある方もいるかと思います。

・コンクリート舗装とは?特徴は?
・メリットやデメリットは?
・アスファルト舗装との違いは?
・メンテナンスはどれくらいの頻度で必要なのか?
・コンクリート舗装後の劣化や修繕方法は?

本記事では、コンクリート舗装の特徴やメリット・デメリット等について詳しく解説していきます。

コンクリート舗装

 

コンクリート舗装とは

コンクリート舗装とは、セメント・砂・砂利等を練り混ぜて造られたコンクリートで敷き固められた路面です。
一般的なコンクリートは圧縮強度によって管理されていますが、コンクリート舗装では曲げ強度を基準として管理されています。

 

コンクリート舗装の特徴、メリット・デメリット

コンクリート舗装は、砂と砂利、セメントと水を混ぜて固める舗装方法です。耐久性が高く、メンテナンスがほとんど必要ないので、住宅の駐車場に使用されることが多いです。一方でアスファルト舗装のように、広い面積にコンクリート舗装だけの施工はできず、6〜15m²くらいの間隔に、区切りの「目地」を入れる必要があります。また、アスファルト舗装よりもやや費用が高い傾向にあります。

メリット デメリット
・耐久性が高い ・施工期間が長い
・表面温度が上がりにくい ・初期費用が高い
・メンテナンスの頻度が少ない ・ひび割れする
・維持費がかからない
・見た目が綺麗

 

コンクリート舗装の種類

①普通コンクリート舗装

普通コンクリート舗装は、コンクリート舗装の中で一般的に用いられているものです。
コンクリートの厚さは15cmから30cmほどで、ひび割れ防止のために5~10m間隔で横目地が設けられます。
型枠内に人力等で敷き均し、振動機等によって締め固めて仕上げるセットフォーム工法が一般的ですが、型枠を用いないスリップフォーム工法で施工されることもあります。

 

②連続鉄筋コンクリート舗装(CRCP)

連続鉄筋コンクリート舗装は、縦方向に連結した鉄筋を配筋されたコンクリート舗装です。
縦方向に配置した鉄筋によって収縮ひび割れを分散することで、ひび割れ幅を小さくしており、横目地を作らない舗装です。
ひび割れを抑えることで、内部の鉄筋の腐食や路盤支持力の低下を防止でき、横目地がないことで、振動や騒音が軽減され走行性が向上します。

 

③転圧コンクリート舗装(RCCP)

転圧コンクリート舗装は、アスファルト舗装と同じ施工機械を用いて施工するコンクリート舗装です。
硬練りのコンクリートを高締固め、アスファルトフィニッシャで敷き均し、タイヤローラなどで締固めて施工します。アスファルト舗装と同様の施工機械を使用することで、施工性がよく従来のコンクリート舗装に比べて省力化を図ることが可能となるほか、転圧によって施工初期の段階で耐荷性の高いコンクリートになるため、短期間での交通解放が可能となります。

 

④早期交通解放型コンクリート舗装

早期交通開放型コンクリート舗装は、コンクリート打設後1日で交通解放可能なコンクリート舗装です。
流動性の高いコンクリートを用いることで打設後の養生期間を1日に抑えて即日解放が可能となります。補修工事や交差点の打ち替え等、長期の交通規制が困難な場所に適用されます。このコンクリート舗装は人力施工を前提としている為、比較的小規模の現場に適しています。

 

⑤ポーラスコンクリート舗装

ポーラスコンクリート舗装は、コンクリート内部に空隙があるコンクリート舗装です。
コンクリートをポーラス化(多孔質化)することによって、排水機能や保水機能、騒音低減機能等を付加します。
保水機能を付与することによって路面温度が低くなります。ポーラスアスファルト舗装より耐久性に優れます。

⑥コンポジット舗装

コンポジット舗装は、コンクリートとアスファルトを組み合わせたコンクリート舗装です。
下層にコンクリート舗装を敷き、その表層にアスファルト舗装を施したハイブリッドな舗装になります。
コンクリート舗装の高い耐久性とアスファルト舗装の高い走行性と維持補修のしやすさを兼ね備えた舗装で、一般的なアスファルト舗装よりも長い期間利用することが可能です。

 

⑦繊維補強コンクリート舗装

繊維補強コンクリート舗装は、繊維質補強材を混ぜた舗装です。

引張・曲げに対する抵抗性、ねばりなどを改善するために、鋼繊維や有機繊維などを混入して補強しています。靱性が向上し、ひび割れを抑制する効果があるため、薄いコンクリート舗装に使用されます。

繊維補強材には主に鋼材が使われますが、それ以外にもスチールファイバーや、ポリプロピレンファイバーなども使用され、こちらは錆びないという大きな特徴が挙げられます。

 

⑧プレストレストコンクリート舗装

プレストレストコンクリート舗装は、コンクリートに圧縮応力(プレストレス)を持たせた舗装であり、「PC舗装」とも呼ばれます。
あらかじめプレストレスを加えておくことで、引張力が作用した際にひび割れを防ぎます。版厚を増やさずに強化する、目地を少なくできるといった利点があります。
場所打ち工法とプレキャスト工法の2種類の工法があり、プレキャスト工法では工期を短縮できる特徴があります。

 

⑨コンクリートブロック舗装

コンクリートブロック舗装は、コンクリートブロックを使用した舗装であり、車道や歩道、公園・に使われています。
インターロッキングブロック等を用い施工性を高め、かみ合わせ効果により荷重を分散することができます。
組み合わせにより様々なデザインが可能なことが特長で、汎用性や景観性に優れています。
植生用や遮熱性を持つコンクリートブロックもあり、ヒートアイランド現象の対策に有効です。

 

⑩プレキャストコンクリート舗装

プレキャストコンクリート舗装とは、工場で製造したコンクリート版を現場で敷設する方法です。
あらかじめ用意したものを使うことで現場での養生が不要となり、早期の交通開放が可能です。
空港のエプロンや滑走路、トンネルや交通量の多い道路の舗装に適しています。
作業帯も狭くて済むため、車両の通行幅が確保しやすいというメリットもあります。

 

 

アスファルト舗装との比較

・アスファルト舗装の特徴

アスファルト舗装は養生期間が短く、最短1日で車で走行することができます
広い面積に施工でき、費用を抑えられるメリットがある他、柔軟性があり、耐久性も高く、気温の変化や交通負荷にも耐えることが可能です。

・耐久性と対応環境

コンクリート舗装は、耐久性が高く、重い負荷にも強いですが、気温の変化に対する適応性がアスファルトに比べて若干弱いです。
アスファルト舗装は、柔軟性があり、気温の変化に適応しやすいですが、日射による劣化や車両の摩擦に影響されやすいです。
コンクリートは重い負荷がかかる場所や寒冷地での利用が適しており、アスファルトは気温の変動が大きな地域に適しています。

・費用と施工方法

コンクリート舗装は、アスファルト舗装に比べ施工期間が長く初期費用は高くなりますが、耐久性がありメンテナンスが少ないためランニングコストを抑えられる特徴があります。
アスファルト舗装は、施工が比較的簡単で短期間で済み初期費用は抑えられますが、コンクリート舗装よりメンテナンスが必要なためランニング費用が高くなります。

アスファルト舗装と比較すると、「耐久性が高い」「メンテナンスがほぼ必要ない」というメリットがある一方、「初期費用が高い」「施工期間が長い」などのデメリットがあります。

 

コンクリート舗装の劣化

ひび割れ

クラックまたは亀裂とも言います。ひび割れを発生させる原因は下記のようなものがあります。

・経年劣化
道路や駐車場、コンテナ置き場などでは、常にコンクリートにかなりの重量がかかります。
コンクリート強度よりも低い荷重作用を繰り返し受けることによって性能が低下し、ひび割れします。

・乾燥収縮
外気が乾燥していると、コンクリート内部の水分が徐々に蒸発し、コンクリートの体積が減ることで収縮します。
収縮によって引張力が強くなるとひび割れが起こります。

・温度差
寒暖差の大きい場所でコンクリートが膨張したり収縮したりを繰り返すことで、ひび割れが起きます。氷点下の環境では、コンクリート内部の水分が凍結と融解を繰り返し、コンクリートが膨張、収縮を繰り返してひび割れが起きます。

 

補修方法

ひび割れの補修方法

・被覆工法

微細なひび割れにを補修する方法で、ひび割れ補修の方法の中でも比較的簡単に施工できる工法です。
ひび割れの表面に塗膜弾性防水材やポリマーセメントモルタルなどを塗布し表面被覆を構成することで、ひび割れ内部への水や炭酸ガスの侵入を防ぐ補修方法です。

・注入工法

幅がおよそ0.3~1mm程度のひび割れに対して行う補修方法です。
専用の注入器具を適切な間隔で設置し、圧力を加えながら時間を掛けてエポキシ樹脂やセメント系の注入剤を注入して補修します。
ひび割れの奥深くまで完全に注入できる方法で、コンクリートを一体化し防水性や耐久性を高めます。

・充填工法

幅がおよそ1mm程度以上の、比較的大きなひび割れに対して行う補修方法です。
漏水の原因となっているひび割れ
や、漏水の恐れがあるひび割れ、補修後に再発の恐れがあるひび割れなどに適しています。
ひび割れ周辺をU型に削って溝をつくり、可とう性エポキシ樹脂や弾性シーリング材を充填します。
防水性能に優れ、ひび割れの動きにも追従します

 

まとめ

コンクリート舗装には、メリット・デメリットがあり、どの方法が一番良いかは環境によって変わるでしょう。
費用面・耐久性・機能性・デザイン性など、総合的に判断し、適切な舗装を選びましょう。

 


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